小諸市氷地区の風穴氷室

私は歴史が好きですが、地質とか地形とかにもすごく興味があるんですよ。この日は小諸市氷地区にある、風穴(ふうけつ)を活かした氷室跡を散策しました。

場所がわからなくて道を訪ねた方がちょうど氷区の区長さんで、わざわざ風穴氷室の案内までしていただきました。本当にありがとうございます♪

ここらへんは旧千曲川の川岸段丘で、その北側斜面に天然の風穴を利用した氷室が7基ほどあります。石垣の殆どは明治時代の遺構と思われますが、記録では江戸時代にもここに氷室はあったよう。そのうちの1基は今も稼働しており、酒蔵のお酒や漬物を貯蔵しているそうです。かつてはここで蚕の卵を一時的に保存させ羽化させる時期をずらすことによって、通年で繭玉の生産を可能にすることができました。それにより年間の生産量が3倍〜4倍にも増えたそうです。明治時代、日本が生糸の輸出により国力を増していく背景には、氷室の存在はかかすことが出来なかったのです。また氷室には、温風と冷風の流れを利用した循環システムのようなものがあったらしいのです。こうした氷室が各時代においてどのような価値で使われてきたのか?そして温度循環システムの具体的な用途は?まだ研究段階のようですが、とても興味がわいてきました。

この風穴の周りは周囲より温度が低いためか、標高700メートルくらい(あぐりの湯こもろのすぐ近くです)なのに高山植物が生えています。

ヒトリシズカ?


名前はわかりませんが、葉っぱより下の根元に黒い花びらが咲く花



なんだか不思議な場所ですよね…。氷集落自体も独特な地形で、古い時代の石垣や神社などがたくさんあり、歴史的にどう構築されてきたのかとても気になる場所です。



2017年04月24日 Posted byたかし at 06:15 │Comments(0)

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